しばらくお互い無言で歩いてると、
「あっ!!」
いつも登下校て通る橋の上にきた。
「川崎!こっちきて!」
「おい、引っ張んなよ」
あたしは川崎を橋のど真ん中に連れて行く。
なぜなら……
「……夕日…」
「綺麗でしょ??」
そう、ここだけでしか見えない、太陽が海の方へ沈もうとしているのを見せたかったからだ。
「ここね、あたしのお気に入りの場所なんだー!」
「へー…」
「海なオレンジに染まって綺麗でしょ?いつも帰りに見てるんだ!!」
「へー」
興味なさそうに返事をしている川崎。
「あー、ごめん、早く帰りたいよね。止めてごめん」
時計をみると、五時30分だった。
あたしはそれだけ言うと、先を歩き出す。