「なに赤くなってんの」
「た、拓哉が変なこと聞くからでしょ!」
「はー?俺悪くねーし」
「なっ!」
「蓮も気の毒だよなー、こんなやつに好かれて」
は?!
さっきの真剣さはどこへいった?
すこーーーしでもどきっとしたあたしがばかみたいじゃんか!!
むっかつく!
拓哉に言い返そうとしたら、
「ゴホンッ。お前ら仲良いのはいいが、話すのはあとでにしろ」
「「すみません」」
クラスに笑いが起きる、
わ、はずかし。
これも拓哉のせいだからね?!
「ま、せいぜい振られないようにな!」
「振られませんー!」
「どうだか。振られたら俺が慰めてやるよ」
「結構です!」
「なんなら彼氏にでもなってやるけど?」
「死んでもイイっす」
あ、そう、と拓哉は呟いて、前を向いた。
いつも拓哉と絡むとこうだ。
あー大変大変。
だから気づかなかった。
拓哉が、「死んでも、ね……」と寂しそうに呟いてたとは。