もちろんそれからの授業なんて集中して聞けるはずなんてなく。

必死でクラスメイトの顔と名前覚えてましたよ。

その努力もあり、だいたいのクラスメイトの名前と、顔は一致した……はず。

気づけば放課後になっていた。

「じゃ、学級委員2人はあとで職員室にくるように」

そう言って、先生は出て行った。


………早速仕事か。

放課後に呼び出すってことはクラスメイトは関係なさそうだな。

まだ完璧じゃないからよかった。

「桜咲さん、行こっか?」

いきなり滝川悠斗に話しかけられびっくりした。

「う、うん」

そして、同時になんか、胡散臭い笑顔だな、そう感じた。

「「失礼します」」

職員室に入り、担任の先生の元へいく。

「お、きたか!お前らにこの資料室を掃除してほしいんだ。ていうか、この資料室はお前ら自由に使っていいから。じゃ、そういうことで、がんばれよ!」

そう言って先生は帰って行った。

え、学級委員ってそんな自由に使える教室一つ貰える権限あるの?

普通なくない?

「掃除…しにいくか」

そう言って滝川悠斗と職員室を後にして、資料室に向かった。