「えええええ⁉︎⁉︎」

学級委員?

なんで?

あたしが?

「先生からの推薦。ちなみに男子はクール王子だから!よかったね」

「…………」


きっとこれだ。

このことを開いた口が塞がらないって言うんだ。

うん。絶対そう。

「にしても、すごいよねー、朱里。朱里が頭良いっていうのは知ってたけど。まさか入試成績2位だったなんて。いやー、秀才コンビだねー。朱里に欠点あるのかなー?……」

なんて、美紅がぶつぶつ言ってるけど、その内容は右から左へと抜けていって。

あたしの頭の中には"学級委員"という言葉しか残ってなかった。

「って、ちょっと朱里聞いてる?」

「あぁ…….うん」

と、相槌は打ったけども。

あたしはそれどころではないのですよ、美紅さん。

「じゃ、放課後頑張ってねー!」

そう言って席に戻っていった。

……放課後?

いや、まぁいいや。

あたしに学級委員なんてそんな仕事務まるのかな?

人前で喋るの苦手なのに。

まだ顔と名前も一致しないこのクラスメイト全員を。

まとめることなんて。

……できるのかな?