山本と言う奴は、最近クラスに転校してきた男子だ。
背も高く全体的にスラっとしていて、顔立ちも良い。
昨日の事で、性格も良いのだとわかった。
いつも、チャイムの鳴るギリギリに来る。
今日も、今は5分前だがまだ来ていない。
だから、今さっきのコトは知られていない。
「よかった〜!山本くんが来てなくて‼︎もうこのまま来なかったらいいのにな!」
すると、教室が静まり返るのがわかる。
「ゆ、祐希……、後ろ………。」
後ろ⁇
私は振り返ってみる。
あっ……。
「山本…くん……。」
「ごめん、どけてくれる?」
そう真顔で言う山本くんがいた。
「ち、違うの!そういう事じゃなくて……」
「どけて。」
ーーーキーンコーンカーンコーン…
誤解を解けないまま、ホームルームが始まった。
その後も、何度も話しかけようとしたが、私は謝れなかった。
「私、最低だ…。」