「あ、鈴井春です!」

「鈴井...春」

腕を組み何かを考えながら顔をしかめてる。

やがて、「あ!お前が鈴井春か!!」だなんてよくわからないことを言い出した。

「私のとこ知ってるんですか?」

「おう。有名だからな」

有名...?私が...?なんで?

そんな、私を知ってか知らずか川咲君は話し始めた。

「俺らの学年でお前有名だよ?ま、とうの本人は気づいてないみたいだけどな...」

最後の方はボソボソと小さくて何を言っているのかわからない。

「最後の方なんて言ったの?」

「ん?ああ。気にすんな気にすんな!」

私の頭をわしゃわしゃ撫でる。