夜の渋谷

夜なのに明るくて賑わっていて昼との変化がよくわからない。

「あーだりー。金ねえー。」

上下スエットを着た金髪の男、江藤は流れてく人の波を眺めていた。

金がねえ。親なんて当てになんねえし、おっさんでも狩りに行くか。

江藤はスッと立ち上がると気が弱そうなおっさんに目をつけた。

「ねえおっさん、ちょっとついてきてくんない?」

オドオドとするおっさんは、周りに助けてと目で訴えているが世の中は厳しい。

薄暗い路地裏に江藤とおじさんは歩いて行った。