慌てて振り返ると、そこには虎道寺くん。
そしてなぜか、私に向かって拳を振り上げている。
.....あっ、今の私は女の子とわかる状態だった。
「.....ちっ......とまんねぇ.... ! ! 」
虎道寺くんは制御がきかないよう。
今にも殴りかかられそうになり、私は反射的に避けた。
その瞬間、虎道寺君を少し目を見開いてから、すぐに安心した顔になって。
そしてそのまま、屋上のフェンスに拳をぶつけた。
痛そう.....
「だ、大丈夫...ですか ? 」
「.............お、れから、離れろ。」
「え ? 」
よく聞き取れない。
「早く俺から距離をとれ ! ! ! 」
「は、はいぃぃ ! ! 」