「ではまず、拓海様のご両親のことですが..........もうおわかりの通り、この家には住んでおりません。」
「やっぱり...」
もしかして、仲悪いのかな... ?
「でも、離婚しているとかではありませんよ ? むしろ、仲が睦まじいほどです。」
「.....え、じゃあ何で、拓海くんと一緒に住んでいないんですか ? ? 」
「それは、奥さまのお仕事の都合で、海外を飛び回っているからです。藤堂財閥のことは覚えていますか ? 」
「はい。」
確か、初めて拓海くんと会った日のことだよね。
私が藤堂財閥のことを知らなかったから、拓海くんがすごく落ち込んでいたっけ....
でも、それがどうしたんだろ ?
「藤堂財閥の社長は、奥さまなのです。」