自分の名前のあった教室に入ると、さっきの人が居た。
同じクラスらしく、既に席に座って読書をしている。
小説だろうか?
そう考えながらも、なんとなく黒板を見ると、席順が書かれていた。
出席番号順だと思われるそれと、さっきの人を照らし合わせる。
あの人が座っている場所に書かれているのは『雪代 響夜』。
席を間違えたのかと思った。
だが、彼女の名札にも同じ名前が書かれている。
(いかにも男って名前だな…)
そう思ったが、人のことは言えない。
実際、自分の名前が『槙原 ゆり』なんて、名前だけ聞けば女の子だと間違えられるような名前だからだ。
中学も、初めての部活では女子に間違えられ、体育で見学する時も女子と一緒に呼ばれる。
…男女別の名簿を作る時、毎回女子の方に入れられたのは秘密だ。
そんな思い出(と呼べるかどうかわからない)に浸っていると、彼女がこちらを見ている。
否、睨まれているのではないだろうか。
少々ビクビクしながらも、自分の名前のある席に座った。
その鋭い視線は、入学式会場への移動時間まで止むことなく感じていた。
同じクラスらしく、既に席に座って読書をしている。
小説だろうか?
そう考えながらも、なんとなく黒板を見ると、席順が書かれていた。
出席番号順だと思われるそれと、さっきの人を照らし合わせる。
あの人が座っている場所に書かれているのは『雪代 響夜』。
席を間違えたのかと思った。
だが、彼女の名札にも同じ名前が書かれている。
(いかにも男って名前だな…)
そう思ったが、人のことは言えない。
実際、自分の名前が『槙原 ゆり』なんて、名前だけ聞けば女の子だと間違えられるような名前だからだ。
中学も、初めての部活では女子に間違えられ、体育で見学する時も女子と一緒に呼ばれる。
…男女別の名簿を作る時、毎回女子の方に入れられたのは秘密だ。
そんな思い出(と呼べるかどうかわからない)に浸っていると、彼女がこちらを見ている。
否、睨まれているのではないだろうか。
少々ビクビクしながらも、自分の名前のある席に座った。
その鋭い視線は、入学式会場への移動時間まで止むことなく感じていた。