20××年4月9日火曜日。
地面は薄いピンクに染まって、真新しい制服は爽やかな香りに包まれながら、今日から通うことになる高校の門をくぐった。
鞄の中はペンケースと一応で持ってきたノート一冊、入学についてのしおりやパンフレット等の書類、それとまだ真新しく何も描かれていないスケッチブックが入っている。
淡い空色のカバーに覆われたスマートフォンをちょっと大きいジャケットのポケットから出して画面を見ると、登校時刻にはまだ30分近くあった。
そのためだろう、人もまだ少ない。
クラス表も見やすい今のうちに、自分の名前を探しに行くことにした。
1―3と書かれたクラス表に、自分の名前を見つけた。
その時、自分のすぐ横を綺麗な黒髪がそよいだ。
そちらに目を向けると、まるで絵に描いたような儚さを持つ、世に言う美少女が立っていた。
まるで人形の様に端正な顔立ちをしている。
自分の名前を確認したのか、さっさと校舎へ歩いていってしまった彼女の方を、僕は暫く見つめていた。
鞄の中の白いスケッチブックが、ほんのり色づいた気がした。
地面は薄いピンクに染まって、真新しい制服は爽やかな香りに包まれながら、今日から通うことになる高校の門をくぐった。
鞄の中はペンケースと一応で持ってきたノート一冊、入学についてのしおりやパンフレット等の書類、それとまだ真新しく何も描かれていないスケッチブックが入っている。
淡い空色のカバーに覆われたスマートフォンをちょっと大きいジャケットのポケットから出して画面を見ると、登校時刻にはまだ30分近くあった。
そのためだろう、人もまだ少ない。
クラス表も見やすい今のうちに、自分の名前を探しに行くことにした。
1―3と書かれたクラス表に、自分の名前を見つけた。
その時、自分のすぐ横を綺麗な黒髪がそよいだ。
そちらに目を向けると、まるで絵に描いたような儚さを持つ、世に言う美少女が立っていた。
まるで人形の様に端正な顔立ちをしている。
自分の名前を確認したのか、さっさと校舎へ歩いていってしまった彼女の方を、僕は暫く見つめていた。
鞄の中の白いスケッチブックが、ほんのり色づいた気がした。