「嘘おぉぉ!!?だってちゃんと確認したはずよ!?」


「多分、不審な電波が入り込んだらウイルスに感染させる仕組みだろ。んで、データごと破棄させるつもりだ」


「まだデータとってないけど!?」


「入り込んだ時点でアウト」


「じゃあこのパソコンもう使えないってこと!?他にも色んなデータが保存されてるのに!?」


「あぁ、今更バスターにかけても手遅れだろうな」



しかもこのままだと…パソコンの位置が衛星から探知されて罪に問われる可能性が高いな。


ハッキングするならもう少し考えてからしろっての。



「いやぁぁ!!ここでサツに捕まったら人生が台無しだわぁぁ!!」


「サツとか言うな、悪党かよ」



……いや、ハッキングしてる時点で悪党か。



「歩!!何とかして助けてよ!!こういう時のために何か策があるでしょ!?」


「まさか母親がハッカーだとは思わないしな」


「そこは察してよ!!」


「いや、どんな疑い深い息子だよ」



慌てふためく母親を横目に、対策を考える。


一応これでも母親だし、捕まったらヤバイし。