「あーゆむーー!!!」
「っ、!!!??」
耳元で頭が割れるほどの大声が聞こえ、慌てて身を起こす。
……耳が痛い。
あの独特のキーンという感じに顔をしかめながら辺りを見回すと…どうやらここは、榊の部屋らしい。
ベッドのそばには、銀髪がいた。
「起きたか、歩!良かったー、死んだかと思ったぜ!」
「……今のでだいぶダメージ受けた」
「ハハッ、わりーわりー!突然気絶したから2度と目を覚まさないかと心配でよー」
気絶…?
あぁそうか、俺……あのまま失神したのか。
失神っつーか、寝落ちした感覚に近いけど。
……そういえば、榊は無事なのか?
「それにしても、喧嘩で過呼吸起こす奴なんて初めて見たぜ?ある意味すげーわ」
「おい銀髪。榊はどこだ?」
まだ喋っていた銀髪の話を遮って尋ねると、銀髪はきょとんとした。
「どこって……そこにいるじゃねーか」
「あぁ?そこってどこだよ」
「後ろ、見てみろ」
言われるままに、後ろを見てみると。