「お前……まだ中学だよな?そんなに髪染めてていいのか?洒落てるけど、目立つぞ」


「……別に気にしねぇ」



そう答えると、総長は少しだけ目を細めた。



「口の聞き方に注意した方がいい。これでも一応総長なんでな」



口の聞き方?


んなもん、注意される筋合いはねぇよ。



「余計なお世話だ」


「…今回のヤツは随分と態度悪ぃのな。で、そっちの茶髪。お前……喧嘩できんのか?」



総長に尋ねられ、ニコリと笑う榊。



「…見れば分かるんじゃない?」


「ったく……どいつもこいつも生意気だな」



呆れたように言い、総長は踵を返す。


……は?

アイツ、逃げる気か?


俺は強い奴とやりたいのに。



「おい、総長!!」



歩いていくその背中に、大声で怒鳴りつけた。


ピタリと立ち止まる総長。



「俺は強い奴とやりてぇんだ。アンタ強いんだろ?相手しろ」


「お、おい歩…!やめとけって!!」



銀髪が止めてくるが、そんなのどうでもいい。


雑魚どもになんて興味ねぇ。


俺は、トップレベルの奴らと戦いたいんだ。