「すごーい!!見た見た!?諒真さん!」
「あぁ!敵がバーンッて来てドーンッてなってすっげぇ!!」
「でしょでしょー!さすが、発売予定が来年のゲームなだけあるよね!」
「しっかしすげーよな、真浩は!
親父のルートで独自輸入しちまうなんて!」
「えへへ!このゲームを持ってるのは、日本で僕だけだよ!」
ギャーギャー騒ぐ2人。
外国から独自輸入したゲーム、だと?
親父はどんな仕事してるんだよ……
「これをやらないなんて、歩はもったいないないよねー!」
「全くだ!損だよな、損!!」
ヘッドホンをしているとはいえ、音楽も流していないそれは耳栓の役割を果たしていないわけで。
2人の会話も、筒抜け。
駄目だ…ここでアイツらの思惑通りに動けば、またつきまとわれる。
我慢、我慢だ。
……でも、そう思い続けるのも限界になってきた。