「……で?結局、俺の勝ちか?銀髪の勝ちか?」
「あー、それなんだけどね」
榊は真面目な顔で、俺に詰め寄った。
「…相討ちってことになったんだ」
「あ、相討ち?それって……引き分けかよ」
「そゆこと」
はあぁぁ……
何だったんだよ、俺のあの頭突きは。
一切合切ムダだったってワケかよ。
ありえねぇわ……
「でねでね!そんな歩に、諒真さんからお話がありまーすっ!」
「今そんな気分じゃねぇよ。寝る」
再び布団に潜り込むと、肩を榊に掴まれた。
「あー!!ダメ!諒真さん、もうすぐ帰らないといけないんだから!!」
「はぁ?知るか、そんな事」
「 もしここで聞いてくれたら、ゲームあげるけど?」
「・・・」
くそ、完全に弱味握られたな、これ。
嫌だけど逆らえねぇじゃねーか。
「わかったよ、聞けばいいんだろ」
「さっすが歩!」
「寝ながら聞くから手短に頼む」
「…だってよ、諒真さん!」
どうやら銀髪にバトンタッチしたらしい。
咳払いを一つし、銀髪は話し始めた。