目を覚ますと、何かふわふわしたものに包まれていた。
見えるのは、水色の天井。
……俺、どうなったんだっけ。
「お、目ぇ覚めたか?」
「っ、!!?」
いきなり目の前に現れた銀髪に、思わず後ずさる。
その衝撃で、頭がズキンと痛んだ。
「オイ、何だよー。んな驚かなくていいだろ?」
頭に包帯を巻きながら拗ねたように言う銀髪。
その向こうには、榊がいる。
…現状が把握出来ねぇんだけど。
「歩、大丈夫?頭痛む?」
「…あぁ。ってか、俺…どうなったんだ?」
「あれ、覚えてないの?歩、諒真さんに頭突きして気絶したんだよ?」
……あぁ、そういえば。
プールの中で銀髪の頭掴んで、ゴンッと……
「あの後大変だったんだよ?諒真さんが大流血してプール真っ赤になったんだもん」
「周りから見たら殺人現場だよな」
だから銀髪は頭に包帯巻いてるのか。
俺は大丈夫そうだけど……痣になってるのか、触れると痛い。