「りょ~くぅん~?まだぁ~?」
突然2階から聞こえてきた、甘ったるい声。
「げっ!!?…アイツ!!」
何やら慌てた様子の銀髪。
・・・まさか、とは思うけど。
「諒真さん……また女連れ込んだの?」
榊真浩の問いに、銀髪の視線が泳いでいる。
マジかよ……何だ、この男。
人ん家に女連れ込んでるのかよ…
しかも、『また』って。
「わ、悪ぃ真浩っ!!あの女がついてくるからつい……」
「…………」
手を合わせて謝る銀髪を無言で眺めた榊真浩は…ニコリと笑い、口を開いた。
「……追い出せ」
低く、ドスの聞いた声。
一瞬誰かと思ったくらいだ。
榊真浩を見ると……さっきまでと変わらず、にこにこ笑っている。
しかし、銀髪はかなり怖気付いたようで。
「ひっ!!ま、真浩、怒るなって、な?」
「怒ってない。でも女は追い出して?
……じゃないと、殺っちゃうかも」
「わ、分かった!!」