「全くもう、栗原君を案内してって言ったじゃん!」



腰に手を当てて頬をふくらませている、榊真浩。


丸くて大きな目が三角になっている。


そんな怒った榊真浩に、へらへらと銀髪は弁解する。



「わりわり。この栗原君ってのが帰ろうとしてたから連れてこうと思ったら、逆にやられちまって」


「えぇ!?諒真さんをやるなんて…相当だね。さすが栗原君」



何が『さすが』なんだ。


この銀髪が強いようには見えねぇけど。



「さて、立ち話もなんだから、僕の部屋行こうよ。……ていうか、諒真さんは何で僕の家にいるわけ?」



榊真浩が銀髪に尋ねると、銀髪は視線を逸らした。



「あー…えっと……」


「……何?」



と、榊真浩が目を細めたとき。