「おい、これ見ろ」
頭を叩いてタブレットを突きつけると、それを見た真浩の表情が変わった。
「え……、30%になってる!!」
表示されたのは【30.27%】。
なかなかいい数字だ。
銀髪も驚いた顔で画面を見つめている。
「歩、何でこんなになったの!?」
「相手を100人に減らしたんだよ」
「減らした...?」
そう、考えてみれば簡単なこと。
人数が多すぎるなら減らせばいい。
ただそれだけ。
「減らすって...」
「何もマジメに相手する事はねぇ。
階段まで一直線、走ってってぶつかった相手をやればいいんだ」
いいアイデアだろ?と2人に言うと、なんとも微妙な表情を浮かべている。
「でも...それって出来るのかな?
絶対に失敗しそうな気がするんだよね...」
「俺も真浩に賛成だぞ。
漫画じゃあるまいし、そう上手くはいかないだろ」
...こういう時だけ真面目なこと言うんだな。
それでも不良かよ。
ため息をひとつ吐き、2人に笑いかけた。
「大丈夫だ。俺にも考えがある」