「ああ、響おじさんだ」

え、おじさん……?

「お母さんの弟。あたしのおじさん。
お母さんに用があるみたいでね、昨日家に来てたの。
用が終わりきらなかったみたいで、今日も来るって言ってた」

「なぁんだ、身内なのね。
それにしてもナイスガイだったわ」

さすが、可愛い美空のおじさんはカッコいいのね、と笑う鈴木の声。
俺は、「何だ、身内か」なんて言ってられるような状況じゃない。

「なんで一緒に歩いてたんだ?」

「行きたいお店があるんだけど、場所がわかんないって言うから。
案内したんだよ?」

俺はその美空の言葉に、やっとほっとした。
道案内なら、まぁ、仕方ない。