さっきとは違った真剣な表情で。

「橘さん。いきなりで悪いんだけどお願いがあるんだけど、今日の放課後、屋上に来て欲しいんだ。ダメかな?」

そう、佐藤くんは言った。

私がうん。と返事をすると本当にっ?!と目をキラキラさせて自分の教室に帰っていった。

後から、杏莉に話を聞いたところ。

彼ーーー

佐藤隼人くんは私達と同じ高校2年生。

部活はサッカーをやっていてクラスは2年3組。

私は2年2組だから、隣のクラスだ。

そして、佐藤くんが指定した放課後は刻一刻と迫ってきた。

事情を知ってる杏莉とは今日は別々に帰る。

待たせちゃうのも悪いしね?

何故かニヤニヤとしながら帰っていったけど…。