「あっ、あの!!今日の放課後!屋上に来てもらえませんかっ?!」


杏莉に話しかけてるのかなぁ?

何の話だろ?

ーバシッ!

「いっ!何するのー!」

私の頭を参考書でバシッと叩いた杏莉は呆れたような顔でこっちを見ていた。

「何するのー!じゃないでしょ!全く!佐藤くん六花に話しかけてるんだよ?!」

「えぇ?私?」

その佐藤くんを見るとパチッと目が合ってしまった。

「ご、ごめんなさい。それで…何の話だっけ?」

杏莉と佐藤くんのみならず、クラスメート全員からため息がこぼれる。

だからね!という杏莉の言葉を遮って佐藤くんが話し出す。