「部活?」
「うん!美明ちゃんは入らないのかなーと思って♪」
「うーん・・部活・・かぁ・・。」
それは入学して一週間が過ぎた頃。
昼休み、亜美佳ちゃんとご飯を食べていたときのことだった。
「ん~・・あんまり入りたい!っていうのは無いかな~・・。」
「そうなの?じゃあ美明ちゃん、何か好きなことってある?」
「好きなこと・・本読むのが好きかな~・・」
「じゃあ図書局とかは?なんか入っといた方がきっと楽しいよ!」
「図書局・・かぁ。いいかもね・・」
「気になるなら放課後行ってみなよ!私も吹奏楽部見に行くし!」
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・・・来ちゃった。
でもよく考えれば私って、何するのか全然わかってないよね・・。
中入っていいのかな・・。
「図書局に何か用かな?」
扉の前をうろうろしていると急に後ろから声をかけられた。
「ごっごごごごめんなさい!!!あの、えっと・・!!」
「ははっ、混乱しすぎ。入部希望とか?」
「は、はいっ!」
「じゃあとりあえず中入りなよ。いろいろ話そう?」
「・・はいっ」
中に入ると、そこは普通の教室だった。
特に本があるわけでもなく、ただ暖かい陽がぽかぽかと
入ってきているだけだった。
「もっと本がたくさんあると思った?」
「は、はい・・・。」
「まぁ小学校で言うところの図書委員会だからね。活動としては。」
へぇ・・。そうなんだ・・。
ところでこの教室に他の人の存在を感じられないのですが・・。
「あの・・部員って何人くらいいるんですか・・?」
「ん?俺一人だよ。」
「?!」
「まぁ最初はもうちょっといたんだけどやる気ないやつばっかでさ。
困ったもんだよね。」
「は、はぁ・・。」
なんか・・すごいところだなぁ・・。