う~…
どうしていいかわからないよ……
私が一人でパニクっていると先生は車を止めた。
まだ家まで全然距離があるはずなんだけどな…
「木村」
先生はハンドルに手を置いてこっちを見ている。
「これから俺と付き合っていくなら、苦労をかけることや我慢させることがいっぱいあると思う」
先生はとても真剣な目をしていた。
「はい」
「それに…俺は決して愛想がいいワケじゃないし、木村が思っているようにならない事もあるかもしれない」
「はい」
「俺は木村のためならどんなことでも我慢できるよ。……でも木村は「先生っ!」」
「先生。私は大丈夫。私も頑張れるよ」
先生は私が不安でパニックになってること…気づいてくれてたんだ。
何だ…心配することなかったんだ。
先生はちゃんと私のこと見ててくれてたんだあ…
「……そっか。それならいいんだ。……これからもよろしくな。」
先生はそう言ってはにかむように微笑んだ。