屋上には誰もいなかった。
「やっぱり誰もいないっ!!ここなら話しやすいでしょ?」
「うんっ!!ありがとねっ!!」
「いいえ☆…じゃあ話してもらいますか~っ!!」
私は保健室に連れて行かれた時の事を雪に全部話した。
……それからさっき考えてた事も。
雪は私の話を聞き終えると、少し考えてるような表情をした。
それからちょっとたつと私の方を見て
「告白しなよ」
と言った。
「……へ?」
「だ~か~ら!!先生に気持ち伝えるの!!」
「……ええぇぇぇ!!!ムリムリムリっ!!」
「いけるって!!ロボット絶対りんに気あるよ!!!」
「……それでも無理だってばっ!!」
このままここにいると雰囲気に流されてしまう私はその場から逃げ出した。
簡単なかんじで告白するのはイヤだった。
自分が本当に言いたいって思う時に言うべきだと思った。
すごい勢いで階段を駆け下りて廊下を走っていると誰かにぶつかった。
「すいませんっ!!!」
ぶつかった勢いでフラついていると私がぶつかってしまった人は肩を支えてくれた。
顔をあげると、先生だった。
「廊下は…」
「走っちゃいけないんですよね?」
「はい。そうです。…そんなに急いで何かあったんですか?」
先生はそう言いながら私の顔を覗き込んだ。
………ちっか――――いっ!!!!!!!!!
ムリムリムリムリムリムリムリムリっ!!!
顔が近すぎるっ!!!
やばい……心臓がドキドキ言ってる…
私、きっと顔まっ赤だあ……
どうしよう…
「木村さん…?」
私が慌てふためいていると先生が話しかけてきた。
私は必死にその返事に答えようと、先生を見た。
その瞬間に先生の顔がまっ赤になって、私は手を掴まれた。
「……ちょっと来てください。」
「え?…ちょっと!!!先生っ!!!」