足早に理科準備室まで楠木君と運んだ。


できるだけ、せんちゃんの方を見ないように……。


「よーやく運び終わったね、浅川さん」


「うん…
理科準備室って、面白い物がいっぱいだね」


私が、周りをキョロキョロしていると、楠木君にクスッと笑われた。


「浅川さんって、可愛いよね」


「…いいよ、そんなお世辞」


私は、嫌な気がして、話を流そうとした。


けど、流せなくて、気づいたら窓に追いやられていた。