昼休み

優里が優奈のところに来た。
あぁ、3人で校舎を回るのか………。


俺は、優奈のところに行った。

「なぁ、井澤っ校舎案内…」

「へ?あ、うんっあのね?優里も一緒に連れて行きたいんだけど?」

「は?お前だけでいい…行くぞっ」

俺は、何やってんだ………。
優奈の腕を掴んで教室を出た。

馬鹿だなぁ俺は…………。
でも、最後くらいは優奈と2人でいたい。


「ねぇっちょっと待ってよっ」

俺は、無視して歩き続ける。
振り向きたくない…。

「ねぇってばっねぇっ」

優奈は、手を振り離そうとしたが俺の掴む力が強すぎて振り払えなかったみたいだ。

「お前さぁさっきからうるさいっ少しは、黙れねぇの?」

俺は、強めの口調で言った。
優しく言ったらダメだ………。
これ以上優奈を苦しめたくない。

「だって、立花くんが……引っ張るから…」

なんでこいつは…こんなに可愛いんだ?

「はぁ…………」

俺は、深くため息をついた。
俺は、ため息とどうじに握る力を強めた。

「いたっ……」

あっ、やっちった。

「あぁわりぃ」

俺は、すぐ手を離した。




「あのさ、その…立花くんって私にだけ冷たくない?…。」

きっと下を向いているんだろうな?

「そんなことどうでもいいだろ………」

俺は、冷たく言い放った。

「でも…………」

俺は、後ろを振り向いた時同時に優奈が、顔を上げた。

「た、ちばなくん?」

「どうでもいいだろっほらっ行くぞっ」

俺は、また冷たく言い放って歩き出した。

「ねぇ?立花くん?」

優奈に呼ばれた拍子に馬鹿な事を言った。

「光太でいい…」

あぁ、やっちった。

「光太くん?」

もうここまで来たら後戻りはできない。

「君とかいらない」

「光太?あのさ、光太ってこの学校来たことある?」

「ないけどなんで?」

なんで、そんなこと聞くんだ?

「だって、トイレの場所とか分かってたし…今だって私より前あるってるし…普通校舎案内だったら私より後ろとか横に歩かない?」

あぁ、おれしでかしたか…………。
俺は、何も答えなかった。