結局スイカは焔さんが割って、他のスイカは全部きれいに切った。

 スイカを食べ終わって、よもちゃんの姿を探すと、1人でぼんやりしてるみたいだった。

 今なら、話せるかな…?

「よもちゃん、ちょっといい?」

「あ、はい。どうかしましたか?」

「えっと、ちょっと出よっか」

 茶化されるのは嫌いだから、よもちゃんを連れて倉庫の外に出る。

 バイクとかが止まってるところまできて、よもちゃんに向き合った。

「どうしたんですか?」

「いや、あのさ、よもちゃんって好きな人いる?」

「?いますよ」

「えっと、好きっていうのは、男の人で、好きな人がいるかってことで…」

「う~んと、朔夜さんや渉さん…こうちゃんに…」

「そうじゃなくて!!」

 ほんとに分からないんだ。

 異性として誰かを見たことがないんだって、嫌でもわかる反応だった。

 思わず遮っちゃったけど、よもちゃんは少し驚いただけみたいだ。