「雷斗くん、帰りましょうか」

「…よもちゃん、この後暇?」

「え?すみません。今日帰ったらともくんたち見てないといけなくて」

「なら、明日は?」

「…あきくんが帰って来るまでなら」

「…よもちゃん、秋空から連絡あったら、すぐに帰ってもいいから、明日会わない?」

 雷斗くんいきなりどうしたんでしょうか…。

 でも、断れるような雰囲気ではなくて、頷くとほっとしたような顔をしていました。

「帰りながら話そっか」

「そうですね」

 駅から私の家の方向に歩き出す。

 家に着くまでの間も雷斗くんの挙動は少しおかしいままでした。