「よもも、秋空、待たせたな。もう大丈夫だ」
「若さんお疲れ様です」
あれから2週間。若さんがお供さんを連れてやってきました。
もう心配ないそうです。どんなことをしたのかはお母さん監視の元だったので聞けませんでしたが、とにかくもう安心だそうです。
「そうだ。秋空、これお前のだろ?」
「え、見つかったんですか!?」
「おう。残高も確認しろよ?」
なんと若さんあきくんが取られたという通帳やおそろいのピアス、ネックレスを発見してくれたそうです。
あきくんは通帳そっちのけで、戻ってきたピアスとネックレスをほっとした顔で見つめていました。
「金より恋愛か?」
「え」
「わ、若さん!?」
「なんか見たことあると思ったら。なるほどなぁ。よも、結婚式は俺も呼べよ?」
「何の話してるんですか!」
何やらニヤニヤ顔の若さんに怒っても、全然知らないふりをされてしまいました。
何がともわれ、一件落着です。若さんとお供さんにお礼を言うと、2人とも照れ隠しかすぐに帰って行ってしまいました。