「…秋空、俺たちがあの組を潰すまで清牙さんか、誰かの家に泊めてもらえ」
「え?」
「狙われる可能性が高すぎる。家にいるのは危険だ」
「でも、それじゃ他の人に迷惑が」
「秋空、相手が誰だと思ってる。今度は問答無用で引きずり込まれるかもしれねぇんだぞ」
若頭って人の言葉に何も言えなくなる。
…怖い。また、あんな奴らが来たら、今度こそ終わる…。
「あきくん」
視線を向ければ、蓬が目を覚ましていて、俺を見ると微笑んだ。
「大丈夫ですよ。1人よりみんなでいた方が安全です」
「…蓬」
「私もいますし。あきくんといっぱいおしゃべりしたいです」
ねと笑うよもに、体の緊張が解けていく。繋がれた手が、大丈夫だって言っているような気がして、ほっと息を吐く。
「秋空くん、泊りに来なさい」
「…すみません。お願いします」
「あぁ。そのかわり、うちに来たら子守が待ってるからな」
清牙さんに頭をくしゃくしゃに撫でられる。守られてるって感じがして、思わず目頭が熱くなった。