「…あれ、倒せちゃった感じですか」

「お前が容赦なく蹴るからだろ…」

「正当防衛です」

「はは、容赦、なさすぎ…だろ」

「あきくん!?」

 ふらふらと倒れ掛かったあきくんを受け止めようとして、一緒に座り込む。

 額に触れると、熱くて…。

 よく見れば服の裾から覗く手も足も、背も痣があって…。

「酷い」

 絶対に今日だけじゃない。見るからに数日前の傷もある。

 …一体、いつからこんな取り立てが…。

 あきくんをぎゅっと抱きしめる。

 若さんが到着するまで、男たちが目を覚まさないかひやひやしながら過ごしました。