「…雷斗くんも、来年はああなりますよ」
「え、あんまり嬉しくないかも」
「巻き込まないでくださいね。あ、となるとあきくんからも逃げた方がよさそうですね」
「…よもちゃん」
そんな視線を向けられてもこれだけは撤回しません。
あんな目が刃物と同格になった子たちに囲まれたくないです。
それにしても、本当にどうすれば…。
「ん?」
「あ」
不意にお団子のように固まっていた女の子たちの壁が2つに割れる。
そして、その中心から出てきたのはものすごく不機嫌な朔夜さん、輝星さん、凪さん…。焔さんだけはまんざらでもないご様子です。
朔夜さんたちは私と雷斗くんに気が付くと、表情を和らげて、まっすぐ歩いてきてくれました。