「剣人さん、蓬って小さなころどうだったんですか?」

「え、あきくん何を!」

「そうだなぁ。1か月くらい経った頃に大荒れしたよな」

「あぁ、あれね。もうすごかったわよ。寝ないし、すぐ癇癪起こすし」

「そ、その節はすみませんでした…」

「何謝ってんの。清牙と桃が1日傍にいただけで収まったんだから軽いもんよ」

「それより、俺はこいつが猫とか犬とか拾ってくる方が厄介だったな」

「あぁ、里親探しまくったねぇ…」

「もうその辺にしてください…」

 よもはうなだれてるが、その1つ1つが大切な思い出で、楽しかったことだ。

 桃がよもを撫でると、抱き着いて顔を真っ赤にさせている。

 全く、これだから手放せないんだ。

 そのまま夜が明けるんじゃなかってくらい思い出話は続く。

 大切な思い出と、今もこうして叶え続けられている俺の夢が、思い出に変わっていく。

 来年の冬もこうして仲間と集まれるようにと祈った。

嵐鬼結成 END