「以上!俺の話で終わりだ!」

「剣人さん、結局そのあとって…」

「ん?あぁ、あの後な、廃工場の管理者のじいさんから借用書もらってよ。正式にそこを譲り受けた。清牙と桃がうまくやってな。そっから、正式に入る奴とか募って、その間に番長と清牙で嵐鬼って名前付けたんだよ」

「へぇ…。というより、まさかそんな理由で嵐鬼が作られたんですね」

「秋空!なんで俺に気かねぇんだよ!!」

 俺が話してやったのに!!秋空は完全に視線をそらしやがった。こいつ…!

「あきくんをいじめないでください!」

「よもぎ!おま…」

「よも、ダメでしょ。バカが移る」

「うつんねぇよ!!!」

 なんでこいつらいきなり冷たくなってんだよ!!

 よもぎは桃に取られ、秋空は剣人に取られ…。

 くっそ!!こうなったらやけだ!

「あ、俊也さん!」

 よもぎの手を振り払って傍にあったビールを飲み干す。

 その瞬間、一気に眠気が襲ってきて、倒れた。