「でだ、お前はどうすんだ?」

「え?俺!?」

「何驚いてんだよ。元はてめぇがどっかで勝ってケンカのせいでこうなっちまったんだろ」

 まさかそんな声がかかるなんて思ってなくて、頭が真っ白になる。だけど、暴走族に入るってことは群れるってことで…。

 どうしようかすごく悩む。

「…まぁ、別にお前がいなくてもいいけど。剣人、確か廃工場あったよな。そこの管理者いねぇかな」

「晴野、そういうのは勝手に居ついたもん勝ちだ」

「いや、それはやめとく。いくらなんでも勝手に占拠されちゃ、管理者もいたまれねぇだろうし」

「…ほんと、まじめだな。お前」

 話が勝手に進む。返事してねぇじゃん俺!

 無視されるのがムカついて、先に回り込む。

「お前!無視すんな!」

「は?お前はいらねぇんだろ?」

「誰がそんなこと言った!」

「なら入るんだな。剣人、こいつうるせぇからとりあえず病院に入れてきてくんね?」

「はぁ?俺が?その辺に放置しとけばいいだろ」

「お前!俺を誰だと…」

「あーあー。うるせぇ。うるせぇ。清牙、こいつ入れんのやめようぜ。うるさくてたまんねぇ」

 こいつら~!!

 ムキになって、こいつらの後についていく。

 そして、気づいたらいつもそばにいるようになって、仲間になってた。

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