クラスに朝会った奴らの顔はなくて、なんか拍子抜けた。

 クラスにいる奴らはなんか全員ケンカする奴とは程遠い顔をしてる。

 っけ、つまんねぇの。でも、いつかこいつら全員、俺の前にひれ伏させてやるからな!!

 学校の番長が分からない以上、当面のやっつける奴は朝会った奴らだ。絶対にぶっ倒してやる!

 そう決めた俺の行動は早い。とにかく早い。

 早速昼休み、あいつらを探しに学校中を駆け回った。

「結局、朝会った奴なんだったんだろうな」

「さぁね。剣人、なんかぶっ倒してやるとか言われてなかった?」

「は?俺があいつに負けるわけねぇだろ」

 見つけた。のんきに女とごはん食ってやがった。しかも美人…!

 うらやましくなんかねぇぞ。このやろ~!!

 って、そんなこと言ってる場合じゃねぇ。こいつらぶっ倒してやんねぇと…!

「つうか、ほんとにあんな奴いたか?」

「…剣人」

「は?」

「後ろ」

「え?」

「んぎゃ!?」

 今の今まで後ろみてたじゃねぇか!なんで俺が殴られてんだよ!!

 あれ、そういえばここ階段…。