「お父さん!お父さん!」
「ん?どうした、よも」
12月、毎年恒例となったクリスマスに集まった俺たちは、いつも通り飲み食いして、少し落ち着いてきたのをいいことに酔いを醒ましていた。
ちびっこたちが寝て、子どもで起きてるのはよもと秋空だけ。
よもと同じように扱ってる秋空はもう完全に俺たちの認識では息子だ。
俊也からひたすら逃げ回って疲れ果てた顔で俺の隣でジュースを飲んでる。
クリスマスプレゼントのビックリ箱に素直に驚いてくれたのは新鮮でよかったな。よもはもう慣れて全然驚かねぇからつまらない。
で、そんなところによもがなんか持ってきた。…嫌な予感がする。
「お父さんたちの写真見つけました!」
「え、よも!どっから掘り出してきたの」
「え?…ベッドの下です」
けろっと言ってのけたよもは、早速清牙の隣でアルバムを開く。
それを止めないところを見ると、見るつもりか、清牙…。
桃はうわぁと言いながらもよもの隣に座る。
それにしても、すっかり親子に見えるから不思議なもんだ。
高校のときは歳の離れたきょうだいにしか見えなかったのに。