「…で、なんで蓬はあんなとこいたんだ?」

 見かねたらしい朔夜さんの言葉に、遥人がものすごい速さで立ち上がりました。

「俺んちがそこの近くなんです。姉ちゃんは母親に会いに来たらしくて…」

「会えたのか?」

「いえ、遥人追っかけてたので…。あと、連絡入って後日改めてということになりました」

「そうか…。とりあえず、よかったな」

「はい!」

「…はい」

 朔夜さんに頭をぽんぽんってしてもらいました。えへへ、今日は何だかお得した気分です。

「遥人、朔夜さんには怒らねぇの?」

「え、総長はいいです!!」

「「…遥人、表出ろ」」

「え、い…嫌です!!」

「「逃げんな!!」」

 あれ、遥人を追いかけまわしている雷斗くんとこうちゃん。

 …楽しそうですね。

 …参加しちゃいましょう!!