その言葉の意味は、後日突然始まった通称「蓬枠」の試験に合格して、正式に認められた。

 よもちゃんは時々ふらりと遊びに来ていた。

 周囲にからかわれるのも手伝って、何とかこうちゃん呼びを撤回させて、俺もいつしかよもって呼ぶようになった。

 雷斗とも何だかんだ仲良くなって、よく一緒にいるようになった。

「浩介って、よもちゃんのことどう思ってる?」

「は?よも?…手のかかる幼馴染」

 それ以外にありえねぇ。最近なんかいたずらの標的にされるし、あいついつかしめる…。

「そっか。…俺、よもちゃんのこと好きだ」

「ふ~ん。…は?」

「はってなんだよ」

「いや、あんな子どもっぽいのがいいんだな」

 本心が出た。でも、その一方で、多分無理だろうな想像が勝手についてしまう。

 多分、よもが人を好きになったら一瞬で分かるくらい表情に出ると思うから。最近ちょこちょこ遊びに来る時に会うだけでもなんとなくわかった。

 よもが好きになるのは最近話に上がる奴だって。

 そいつの話をする時だけ、なぜかただ楽しいだけの顔をしない。苦しい顔も、悲しい顔もする。もちろん俺たちといる時もそうだけど、なんか違うんだ。

 あいつが誰かに対してたくさんの表情を見せるのは、それだけそいつのことを思ってるからだ。

 昔も、たぶん今もそれは変わっていないと思う。