『むぅ、雷斗くんはどのジャンルの映画が好きですか?』

『っえ!?』

 やばい飛んでた…。

 よもちゃんは、首をかしげて答えを待ってる。えっと確か好きな映画のジャンルだっけ?

『うーん。コメディ…かな?』

『そうなんですか?てっきりアクションかと…』

『お前と一緒にするなよ。蓬』

『そーいうあきくんはどうなんですか!』

『俺は漫画で十分』

『そんなこと言って漫画なんか読んでないじゃないですか!』

『あんま興味ないんだよな。お前見てる方が楽しいし』

『っ…キザ男ー!』

 顔を真っ赤にしたよもちゃんが叫ぶと、秋空は吹き出して笑い始めた。

 心の奥がじくじくする。

 針でつつかれてるような感じでものすごく居心地が悪くなったのを自覚する。