「よも、誕生日おめでとう」

 いつの間に持っていたんでしょうか。

 お父さんの手には小さな紙袋があって、受け取ると開けてみろって目がそう言っていました。

 開けてみると、中から出てきたのは香水でした。

「もう17だもんな。使い方はまた教えてやる」

「…ありがとう。お父さん。…嗅いでみていい?」

 頷いてくれたのでふたを開けて鼻を近づけてみると、一気に香水のにおいが鼻を突き刺しました。

「ッげほ…す、すごい香りですねッげほ…」

「…っぷ、あはは!」

「っけほ、へ?」

「よも、期待裏切んないわね。あんたは…」

「あはは!最高…」

 なぜか笑いの大合唱が起きてしまいました。あきくんまでお腹抱えてるじゃないですか!!

 お父さんも笑いすぎて涙がにじんでしまっています。

 …酷いです。