「…子ども?」
「あぁ」
「清牙の親戚?」
「いや、拾った」
「ふ~ん、拾ったんだぁ…え」
「「「「「拾ったぁ!?」」」」」
5人見事にそろった。突然の大音量に、蓬が縮こまった。
…当然の反応、だな。
「ちょい待ち!拾ったってどういうことだよ!」
「警察に届けなかったのかよ!ていうか、親は!?」
「清牙、今すぐ拾った場所に返してこい!」
普段冷静なはずの颯人まで取り乱した。
まぁ、そうなるよな…。蓬は怒られたのかと勘違いしたのか泣きそうな顔で3人を怖がるように見る。
「ちょっと落ち着きなさいよ。子ども泣きそうじゃない」
「それに颯人、むしろ拾った場所に返す方が物騒よ」
冷静なのは、桃と紅葉だった。
取り乱していた3人が罰が悪そうに黙ったが、どうすんだといわんばかりに蓬を見る。