倉庫の2階に上がり、すぐ近くのドアを開ける。中にいるのは、いつも決まった5人だ。

「あれ、清牙。今日は直帰するんじゃなったの?」

「って、なんだよお前!その腹!!!」

「っぶ…あはは!」

「おいおい、何隠してんだよ」

「犬とか猫でも拾ってきた?」

 ぞろぞろと集まってくる面々。この暴走族を作り上げた仲間たちだ。

 桃、俊也、紅葉、剣人、颯人がそれぞれ口を開く。

 上着の中の蓬はまだ大人しかった。

 前を閉じた上着のファスナーを下す。

 上着が前開きになって、中で大人しく俺を見上げたいた蓬がプルプル頭を振って、巻いていたタオルが落ちる。

 部屋の中が沈黙に満ちた。