とりあえず離そうと腕の力を緩めた途端、逆に抱き着かれて余計にくっつく羽目に。

 …襲うぞ、こいつ…!!

 そんな俺の気も知らないで、蓬は離れようともしないで無邪気に甘えてくる。

「…あきくん、あの」

「どうした?」

「…ごめんなさい」

「は?」

 なんだ突然…。蓬は見ても分かるくらいしょぼくれてた。

「プレゼント…用意するの忘れてて…」

「なんだ、そんなこと…」

「そんなことじゃないですよ!…クラッカーのことしか考えてなくてプレゼントのこと引っこ抜けてました…」

「…クラッカー、そんなやりたかったのな」

 というか、泊りに来てくれた上に、思いっきりサービスしてくれちゃってますが。

 そんなことは露とも知らず、蓬はみてわかるくらいしょぼんとしてて、そんな蓬を抱きしめてベッドに転がる。