「じゃあ、よも。今の嵐鬼で清牙さんに似たオーラを持ってるのは誰になるの?」

「そうはっきり聞かれてるとよくわかりませんが、朔夜さんを抜けば、1番なのは雷斗くんです」

「え、俺!?」

「はい。ケンカしてるときは特に」

 驚いている雷斗は、照れたような嬉しそうな顔をして、笑った。

 渉さんと目が合う。聞くしかねぇ、か。

「雷斗、話がある」

「あ、はい」

 あわてて表情を引き締めた雷斗に、告げるのに戸惑った思いを断ち切る。

「嵐鬼の次期総長を決めなきゃなんねぇ。俺たちの中では、お前の名前が1番に上がっている。ただ、お前は今居場所を見つけたんだろ?ここに留まる気はあるか」

 固まった。その表現が1番正しい。

 雷斗はあまりに驚きすぎてしばらく固まった後、今度は渉さん、輝星、凪、焔、そして蓬を見た後、俺に視線を戻した。