「こんにちは」
「よも~!」
「ふぎゅ!?」
こっそりと幹部室を覗いた蓬を輝星があっという間に抱きしめる。
変な声を上げた蓬は、そのまま輝星に抱きしめられたままだ。
「こんちわ!」
「雷斗!てめぇ最近連絡なしに何してやがった!」
「すみません!ばあちゃん家行ったら、充電器忘れてて…」
久しぶりに見た雷斗は少し焼けていた。
初めて会った時よりも、確実にいい顔をしている雷斗を見て、ここに留まらせることをためらう。
輝星を背中に張り付けたまま、やってきた蓬は俺を見てにっこり笑う。
「朔夜さん、お邪魔してます」
「あぁ。元気か」
「はい!この前キャンプ行ってきたんですよ!天の川初めて見れました」
「よかったな」
「はい!」
蓬も、雷斗に負けじ劣らずいい顔をしていた。
ただ、蓬の場合は妹の感覚が強くてどうしても過保護になってるせいかもしれねぇな。