「いやー実はさー」

「うんうん」



と、昨日あった出来事を話そうとしてはっとした。


あたしが堀先輩の事を好きなのは知っているからいいとして、昨日の出来事は流石に堀先輩の名誉にかかわるから話してはいけない気がした。


何でもない、とへらり笑って口を閉ざす。そこで。





ピコンと制服のポケットに入れていた携帯がの音が鳴る。


何だろうか、と確認すると例によって堀先輩からだった。


内容は実にシンプル。たったの一行。






“昼休みに裏庭来て”





思わずどこから出しているのかわからない声が出た。