制服のままベッドにダイビングをして、お気に入りのライオンのぬいぐるみを抱きしめる。
ごろり、ごろりとそのまま転がるがスカートの皺なんて今は気にしない。
告白の言葉は何にしようか、私の彼氏になってください?私に一生美味しいみそ汁を作ってくれ?…なんか違う。
あれじゃないこれじゃない、と本棚から少女漫画を引っ張り出すもピンとくる言葉は見つからなかった。
そんなことをしているうちに、玄関の方からただいまと声がする。お兄ちゃんが帰ってきた。耳を澄ませ、足音はお兄ちゃん一人であることを確認。
…ということは、
ちらりと窓の外を見ると隣の家のある窓から明かり。それを見て、ついに来たっとあたしは全身鏡の前に正座をし前髪を整え、変なところはないかとくるりと回転。
大丈夫だいじょうぶ……人人人………。心臓が破裂しそうだと落ち着け落ち着けと深呼吸。なんだか足がふわふわするな、なんて考えながら勢いよく部屋の窓を開けた。